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喘息のステロイド治療で幻覚があります。
患者情報
91歳・女性
病歴と経過
若い頃から健康でしたが、ヘビースモーカーであったため、十数年前から肺気腫と喘息を発症。在宅酸素療法を行っていました。肺炎を起こし入院、抗生物質・ステロイド・アミノフィリンの持続点滴を開始しましたが、その後、幻覚や幻想が強くなり、夜間は一睡もせず暴れ、点滴を抜いてしまう状態になりました。付き添いの家族も疲弊し、「死んでもいいから家に帰りたい」と本人が希望され、在宅医療へ切り替えることになりました。
治療と結果
自宅で在宅酸素(2L/min)を使用し、漢方薬を1日3回、さらに寝る前に柴胡加竜骨牡蛎湯(2.5g)を服用。すると、肺炎も喘息も改善し、幻覚も消失、全く普通の生活に戻りました。
家族からは、「あの入院治療は何だったのでしょう。漢方でこんなに簡単によくなるなら、初めからしてほしかった。夜中にあんなに苦労する必要はなかったのに」と驚きの声がありました。
その後、本人は「見えないと好きな本が読めない」と、白内障の手術も受け、現在もお元気で婦人公論などを愛読されています。
冬になると喘息が続きます。
患者情報
78歳・男性
主訴
10年前から気管支喘息。特に冬になると、夜中12時に布団に入って温まり始めた頃に突然発作が起き、息ができず死にそうな状態になり、毎晩のように救急外来で治療を受けていました。
日中に布団で横になっても発作は起きないという特徴があります。
既往歴・服薬状況
ベロテック・メプチンの吸入器を2種類使用
気管支拡張剤
薬局で購入した麦門冬湯を服用していたが改善せず
生活背景
朝から夜まで食堂を営業し、料理を作る生活を続けていました。
経過
「何とかしてほしい」とのことで、2月16日に初診。
漢方薬を処方し、2月23日の再診では、
「飲んだ日から発作がなく、うそみたいです。昨日は元気に長距離ドライブしてきました!」
と笑顔で来院。以後、吸入器を使うこともなく、漢方のみで治療を継続。1年3ヶ月たった現在も発作は一度もありません。