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くも膜下出血の後遺症で話せません。
患者情報
41歳・女性
平成16年4月10日、クモ膜下出血(前交通動脈瘤破裂)を発症し、約2ヶ月間意識不明の状態が続きました。
その後、右上肢の不全麻痺、口頭浮腫のため気管切開を施行。
理解はできても言葉が出ない失語症があり、数字が苦手。
右手はつかめるものの、右半身に麻痺が残存。血圧150/100。
平成17年12月9日:漢方処方を開始
12月16日:体調は良好。日中の尿量が多い
平成18年1月17日:右手はゆっくり動かせる。歩行はほぼ普通だが、時々右足がつまずく
4月末:思ったことを言葉にできるようになり、物の名前もすぐに言える
5月25日:早口でスムーズに会話ができるまで回復
右半身麻痺は消失し、失語症も改善。日常生活を支障なく過ごせるまでに回復しました。
喘息のステロイド治療で幻覚があります。
患者情報
91歳・女性
病歴と経過
若い頃から健康でしたが、ヘビースモーカーであったため、十数年前から肺気腫と喘息を発症。在宅酸素療法を行っていました。肺炎を起こし入院、抗生物質・ステロイド・アミノフィリンの持続点滴を開始しましたが、その後、幻覚や幻想が強くなり、夜間は一睡もせず暴れ、点滴を抜いてしまう状態になりました。付き添いの家族も疲弊し、「死んでもいいから家に帰りたい」と本人が希望され、在宅医療へ切り替えることになりました。
治療と結果
自宅で在宅酸素(2L/min)を使用し、漢方薬を1日3回、さらに寝る前に柴胡加竜骨牡蛎湯(2.5g)を服用。すると、肺炎も喘息も改善し、幻覚も消失、全く普通の生活に戻りました。
家族からは、「あの入院治療は何だったのでしょう。漢方でこんなに簡単によくなるなら、初めからしてほしかった。夜中にあんなに苦労する必要はなかったのに」と驚きの声がありました。
その後、本人は「見えないと好きな本が読めない」と、白内障の手術も受け、現在もお元気で婦人公論などを愛読されています。
脳梗塞の後遺症が治りません。
患者情報
68歳・男性
病歴と経過
1989年12月3日、脳梗塞を発症。その後、入院と通院で2年4ヶ月にわたりリハビリを続けたものの、右上肢は動かず、車椅子での生活を余儀なくされました。通院にも疲れ、うつ状態となり、「もう死にたい。潮時だ。死なせてくれ」と暴れることもありました。好きだった外出もできず、楽しみも失い、在宅医療を2002年4月5日より開始しました。
治療開始と経過
2002年4月5日 漢方治療を開始
6月14日 夜間に「葬式の用意をしろ」と騒ぎ、兄や警察を呼ぶほど大変な状態に。処方に1剤を追加
7月12日 本人と妻より「右手・右上肢がよく動くようになりました。はじめて目も真っ白です。汗も減り、冷たい水も飲まなくなった」との報告。血圧も130/88に改善
2003年6月17日 右上肢をまっすぐ挙げられるようになる。処方に1剤を追加
その後の変化
7月22日、妻から「食べ物の名前を忘れる、同じことを繰り返す、失禁が続く、飲食でむせる、攻撃的な性格」との報告を受け、処方を変更。その後、暴れることもなく、おだやかになり、ひとりで歩行でき、食事も自立できるまで回復しました。