ホーム>中医学Q&A
冬になると喘息が続きます。
患者情報
78歳・男性
主訴
10年前から気管支喘息。特に冬になると、夜中12時に布団に入って温まり始めた頃に突然発作が起き、息ができず死にそうな状態になり、毎晩のように救急外来で治療を受けていました。
日中に布団で横になっても発作は起きないという特徴があります。
既往歴・服薬状況
ベロテック・メプチンの吸入器を2種類使用
気管支拡張剤
薬局で購入した麦門冬湯を服用していたが改善せず
生活背景
朝から夜まで食堂を営業し、料理を作る生活を続けていました。
経過
「何とかしてほしい」とのことで、2月16日に初診。
漢方薬を処方し、2月23日の再診では、
「飲んだ日から発作がなく、うそみたいです。昨日は元気に長距離ドライブしてきました!」
と笑顔で来院。以後、吸入器を使うこともなく、漢方のみで治療を継続。1年3ヶ月たった現在も発作は一度もありません。
水ぶくれと強いかゆみがあります。
【症例紹介】掌蹠膿疱症で悩んだ31歳女性
患者情報
31歳 女性
身長160cm 体重48kg
初診日 2006年4月20日
◆ 発症と経過
7年前から老人介護の仕事を始めた頃、手の指に小さな水疱が出現し、強いかゆみを伴いました。水疱が破れると周囲に広がり、乾燥とひび割れを繰り返し、出血することもありました。皮膚科で汗疱と診断され、塗り薬を使用しましたが悪化。仕事中の消毒や手洗い、アルコールで症状が悪化し、ポリ手袋を使用していました。6年前にステロイドを1回塗布しただけで脱皮してしまい、それ以降使用せず。仕事をやめてから少し軽快しましたが、水疱と強いかゆみを繰り返し、来院されました。
◆ 初診時の状態
・手の水疱(左手第1指、右手第2・3・4指、手掌)
・爪の変形(左第4指以外すべて)
・体の一部(上腕外側、前腕、脇)にかゆみ
・寒熱は普通だが手足は冷える(冬は靴下2枚)
・後頚部のこり、温めると楽
・胸やけあり、コーヒーは飲めない
・顔や手足の皮膚乾燥、夢をよく見る
・月経正常、時々月経痛
◆ 治療経過
2005年12月2日:漢方エキス剤を処方
2005年12月9日:冷え改善、胸やけ・残便感消失、ふくらはぎのむくみ消失
2005年12月16日:手の赤み残る、生理遅れあり。処方を一部変更
2005年12月26日:手の赤み消失、生理も来て手掌のむくみなし
2006年1月24日:体調良好、皮疹あとに色素沈着
2006年3月6日:久しぶりに指の側面がかゆみ。処方を一部変更
2006年3月20日:両手がモデルのようにきれいになった。生理も順調。同じ症状の姉も来院し改善
現在は再発なく、手の状態も良好です。
夜間に強いかゆみがあります。
【症例紹介】夜間に強いかゆみで眠れなかった蕁麻疹の33歳女性
患者情報
33歳 女性
身長165cm 体重55kg
◆ 発症と経過
2006年3月12日、赤い皮疹が出現し強いかゆみを伴いました。3月15日には背中や腹など全身に皮疹が広がり、夜間に激しいかゆみで眠れない状態になりました。
◆ 初診時の状態
・肩・背中のこり、疲れやすい
・食後の眠気、目の充血
・便通:1日1回普通便
・ため息をよくつく、皮膚は乾燥
・あざができやすい、夢をよく見る
・月経正常、性理前にイライラ
◆ 治療経過
2006年4月17日:漢方エキス剤を処方。20日分で完治しました。
現在はかゆみや皮疹もなく、快適な生活を送っています。
目周りが特に赤いアトピーです。
【症例紹介】アトピー性皮膚炎で来院した16歳男性
患者情報
16歳 男性
身長167cm 体重55kg
初診日 2006年3月17日
◆ 発症と経過
4歳から小児喘息があり、10歳のとき扁桃腺手術を受けてから喘息発作はなくなりましたが、その後アトピー性皮膚炎が出現しました。最近、症状が悪化し皮膚科で治療を受けましたが改善せず、ステロイド以外に有効な治療がなく、当院を受診されました。
◆ 初診時の状態
・やや熱がりで汗かき
・肩こり、花粉症あり(目の乾燥・かゆみ、朝に鼻水)
・朝起きにくい、食欲は正常
・便通:1日2~3回普通便
・皮膚は乾燥し薄白、冬期に悪化し強いかゆみ
・背中、胸、顔、肘窩、前腕、膝裏、下腿にアトピーあり
・顔は特に目のまわりが赤い
◆ 治療経過
2006年3月17日:漢方エキス剤を処方
2006年3月23日:アトピーはうすくきれいになりつつあり、顔や目のまわりもかなり改善。花粉症も楽になる
2006年4月7日:さらに改善、夜間かゆみがあるため処方を変更
2006年4月14日:目のまわりの赤みはほぼ消失、右下腿も改善、夜間のかゆみもなし
現在は皮膚の状態も安定し、日常生活に支障がなくなりました。
手術をうけてもクローン病が治りません。
【症例紹介】クローン病で再手術を繰り返した26歳女性
患者情報
26歳 女性
身長160cm 体重54kg
初診日 平成18年3月10日
◆ 発症と経過
18歳のとき、無月経、微熱、下痢、腹痛が出現。双子の妹がクローン病と診断されていたため、自身も病院を受診し、クローン病と診断されました。その後、手術を2回受けています。
平成12年6月には癒着による嘔吐・下痢でイレウスとなり、再手術を実施。さらに平成17年9月から10月末までイレウスが続き、11月には熱と嘔吐が改善せず、再入院しました。入院中には肛門周囲膿瘍があり、肛門膣瘻になる可能性があると指摘されました。排便のたびに肛門に痛みやかゆみがあり、日常生活にも大きな支障が出ていました。
◆ 初診時の症状
・便通:朝1回、時々2~3回
・夜間にエレンタールを3~4パック注入しているため、夜間尿が多い
・下腹部がキュッキュッとつまるように痛む(週1回程度)
・37~38℃の発熱(週1回 → 月1回に減少)
・血清アルブミン2.6g/dLと低く、夕方から夜にかけて足のむくみが強い
・寒熱は普通、手足が冷える、頬に赤み、のぼせ、疲れやすい
・脂っこいものが苦手、ゲップがよく出る、朝起きにくい
・舌の苔は白黄膩
◆ 治療経過
平成18年3月10日:漢方エキス剤を組み合わせて処方
平成18年3月17日:腹のギュルギュル音や痛みがあり、処方を変更
平成18年3月24日:足のむくみが改善し、手や腕のむくみも消失。腕時計がゆるくなるほど細く戻った。体調良好で、食事もおいしく感じるように。自力で1000kcal摂取でき、エレンタール4パック(1200kcal)で元気に過ごせるようになった。
平成18年4月13日:手足のむくみが再び増加。両足が重く、正座をするとパンパンに腫れる。食事量が増え、1~1.5kg体重が増加。舌苔は黄膩。
◆ 現在の状態
1日1~2回の普通便で、食事も幅広く楽しめるようになり、元気を取り戻しました。